貴女という永遠
閉じた瞼の裏にあたたかな光が差し込む
横たわる野に広がる鮮やかな草の香り
私の髪を撫でる貴女の手はやわらかくそよぐ風のようで
花びら色の唇からそっとこぼれる旋律は遙かな記憶を呼び起こす
それは母の懐に抱かれて聞いた遠い遠い波の音
ふと遮られた日ざしに瞼を開ければ
目の前には私をのぞきこみ微笑む瞳
微笑みを返して私は螺旋の放浪が終わりを告げたことを知った
貴女こそが永き旅の終着地
その気高く蒼いまなざしが私の生きる空となる
私の願いはすべて叶った
貴女という永遠と共に
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