縛め/ただひとつの光は





私は誓った
 どこまでもあなたのそばにいると
 この身が砕け散るまであなたに尽くすと


だがあなたは知っているだろうか
あなたこそが私を守り、繋ぎ留めているのだということを


絶望と悲嘆で綴るこの世界
定められた伝承のみが許された道
覆ることなき未来を知るがゆえに心も果てた私の影には
乾いた虚空の風が いつも


だから
 胸にくすぶる狂おしい何かが制御を失い暴れ出してしまわないように
 失った瞳に映る闇淵(やみわだ)が私自身をも呑み込むことのないように


ただひとつの光/そして縛めは……








私はあなたを守りたかった


誰よりも強く哀しいあなた
人には見せないそのやさしさを
心に負ったその傷痕を
私が包んであげたかった


あなたの瞳は遠く儚い
そこに映るひたむきな願いが
あなた自身を燃やし尽くすことのないように


待っていて
私のこの手できっとあなたを守るから








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