甘睡






さらりと肌を撫でる風
朧に響く鳥の声 
意識はゆるりと浮上する




紗幕を透かす朝の気配
腕におさまるやわらかな熱
ほのかに花の香が揺れる




純な寝顔は私だけの宝物
吐息はただおだやかに
甘く鼓動を重ねた夜も夢のよう




私の髪を握りこんだ小さなこぶし
困ったな
あなたを目覚めさせずには起きられそうもない
もちろんそんなつもりもないけれど




生まれたての光が照らす肩にそっと口づけ
私もふたたび目を閉じる
怠惰で愛しいまどろみの時
ふたり もう少しこのままで……













  次()   前(星の轍)  TOPへ戻る  遙か4部屋  TEXT(遙か3)